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書体を楽しむ!その2 書体の名前のススメ

花粉症にはローズマリーのアロマがおすすめ。岩井です。

前回に引き続き、今回も書体についてです。

様々な欧文書体がインストールされているのですが、
意外と名前の読み方が独特だったりします。
読み方あやふやのまま、なんとなぁくのアルファベットの
並びで覚えてる部分も正直あります。(すみません。)

ということで、
小林章氏の著書「欧文書体―その背景と使い方」で
たくさんの書体の名前が出てきたので、
書体の名前をいくつか紹介したいと思います。

Font02

今回挙げたものでは、制作者にちなんだ名前をつけているものが多いですね。

しかし、制作者の名前が付いているからといって、
それらがすべてその制作者が作った書体を元にして作られているわけではないので
使用するときは注意が必要だったりします。

例えば、Garamondなどは、様々な会社から発売されていますが、

  • クロード・ガラモンの活字をもとにしているもの
  • ジャン・ジャノンの活字をもとにしているもの
  • ガラモンの活字とは全然違うもの

とGaramondと名前はついていますが、デザインが全く違うものがあるのです。

そして場合によっては、クロード・ガラモンの活字をもとにしているけど、
名前が全く違ったりすることもあったりします。
Granjon(グランジョン)はクロード・ガラモンの正統な復刻版と言われていたり、
Sabon(サボン)もクロード・ガラモンの活字をもとにしていますが、
全然関係ない名前がついています。

以上のことから、書体の名前はあんまりあてにならないものだということがわかりました。

小林章氏も「欧文書体―その背景と使い方」の中で

せいぜい「過去にそういう名前の活字制作者がいて、近代の書体販売会社がその雰囲気に近い書体を設計した時、もとの活字を作った人にあやかった名前をつけた」くらいに考えましょう。
(小林章氏「欧文書体―その背景と使い方」より抜粋)

と言っていますので、結構命名は適当だったのかもしれませんね。

同様にCaslonやBodoniなども名前は同じでも全然違うデザインがあるので、
比べてみると面白いかもしれません。

欧文書体を使うときはぜひ名前にもご注目ください。