冬はやっぱりこたつでみかん。岩井です。
先日、小林章氏の著書「欧文書体―その背景と使い方」という本をお借りし読了いたしました。
欧文の書体どのようにできたのかや使い方のルール、選び方など詳細に解説されている本です。
タイトルなどで英語を使ったりする機会はあったりしますが、英語の文章を扱う機会はなかったのでこちらで解説されていたルールというのは大変勉強になりました。
また、特におもしろいと思ったのは、ローマン体の大文字の太さの関係は平筆を持つことでわかる、というところ。なるほどーと思わずつぶやいてしまいました。
さて、その中でいろいろな記号の解説や使い方についてがでてきたのですが、今回注目したいのは「アンパーサンド」です。「&」←こいつです。
「欧文書体―その背景と使い方」の中にこんな一文がありました。
アンパーサンド(&)はもともと装飾が目的で、書体デザイナーもちょっと楽しみながら作っている記号ですから、書体によっていろいろな形があります
(小林章「欧文書体―その背景と使い方」P110より抜粋)
装飾が目的って・・・実におもしろい!と思ったので、今回いろんな書体のアンパーサンドを見てみようかと思います。
書体の中には、ローマン体ではよく見るアンパーサンドですが、イタリックにするとちょっと小洒落たアンパーサンドが出現するものがあります。
自分のパソコンに入っていた書体の中から小洒落たアンパーサンドを探してみました。
ハム&チーズがちょっと小洒落た・・・?
ローマン体とイタリックでこんなに違いがあるんです。おもしろい!!
一部、全然「&」の形になってないものがありますね。
アンパーサンドは元々は「and per se and(記号自体がandの意味を表す)」が詰まってアンパーサンドになったと言われています。「&」の形は、ラテン語のandを意味する「et」に由来しています。書体によっては「et」がはっきりとわかる形があるのだそうです。いつも見るあのアンパーサンドじゃないのは、この「et」をおしゃれに装飾した結果なのです。
ちなみに私はGoudy Old Styleの「&」がお気に入りです。
自分のお気に入りのアンパーサンド、ぜひ見つけてみてください。