こんにちは、ディレクターの小林です。
前回、校正記号の話をしたので、その流れで今回は「文字校正」の話。
自分で原稿を書く場合は、使用する用語、ひらがな・送り仮名の使い方など注意しながら書きますが、
クライアント様やライターさんから原稿をいただいた場合も、必ず文字校正をしています。
校正の仕事を専門にやったことはないので完全に我流ですが
注意しているのは、
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① センシティブな用語で時流にあわせて注意するものはないか。
(例えば、「障害」→「障がい」)
② 用語は正しいか
(例えば、「祭日」→「祝日」、「姓名」→「氏名」)
③ 送り仮名は正しいか
(例えば、「取組み」→「取り組み」)
④ 漢字を開くか、否か
(例えば、「下さい」→「ください」)
⑤ 常用漢字外を使用していないか
(例えば、「淋しい」→「寂しい」)
⑥ 全角英数字を使用していないか
(会社によっては1桁の場合のみ全角使用という場合もあり。臨機応変に)
⑦ 誤字脱字はないか
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この7点です(ライティング時の注意点はまた別)。
⑤については、あえてその文字を使っている場合もあるので、よほど気にならない限り朱字は入れません。
このうち、一番難しいのは、「④漢字を開くか、否か」です。
これだけは「正解」がありません。
漢字にすべきか、ひらがなにすべきか…、文字校正の際、この悩みに一番時間がかかります!
最初は「漢字にしよう」と決めていたのに、文章の組み合わせ次第では四文字熟語か漢文か!って程に漢字の羅列になってしまい「…やっぱりひらがなに…」と心変わりし、最初から文字校正やり直し、なんて羽目にも。
自分の時間がロスするだけならまだしも、最悪コーディング時に「一括置換で直して!」とお願いすることに…。
要は、確固たるルールがないから、その時々で揺らぐのです。
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辞典になるまでにも色々な意見・遍歴はあったのでしょうが、その辺に思いを馳せることはサックリ切り捨て、「文章のプロたちが試行錯誤の上で編纂した内容なのだから、これがベスト」と思い使っています。
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クライアント様によっては「うちは共同通信社のルールでやってます」と、ちゃんとルールを設けている会社様もあるので、新規のお仕事の際には先に確認しておくことをおススメします。
あと、サービスに関わる内容に関しては、クライアント様内で独自ルールを定められている場合もあります(例えば、「たこ焼き」→「たこ焼」など)。
そういった用語が多い場合は、クライアント様専用の用語辞典をエクセルで作っておくと便利ですよ~。
今回はこの辺で…。
では、また~★