暑が夏いです。デザイナーの榊原です。
はてさて、今回は”机旅行の友”Googleストリートビューのお話ですが、
サービス開始から早ウン年、
日が経つごとに日本の都市部以外の町の中も徐々に見られるようになって、
いつのまにやら転勤族だった自分達が昔住んでいた北の果ての町も歩き回れるようになっていました。
約30年ぶりにストリートビューで確認するまで、
自分の記憶の中のその町は、そこに住んでいた当時とほぼ変わらず、
近所の人達も昔のままその土地に住み続けていると思っていたのですが、
実際は自分の住んでいた社宅もまわりの家も駐車場に変わっており、
とてもにぎやかだった商店街もほとんどが全国チェーンのお店に変わっているか、
シャッターが閉まっているかのどちらかで、
昔のままの姿はほとんど残っていませんでした。
モニタのこちら側で見ている自分も変わったし、
町も変わって行くのは当たり前といってしまえば当たり前なのですが、
すこし前まで自分の記憶の中にあった町の姿がもうどこにも無い事を、
実際に確認して少し寂しい気持ちになりました。
しかし、その事を遠くに暮らす姉にLINEすると、
「そうだね〜悲しいね〜。」とは返しつつも、
「そういえばここには畑があって秘密基地を作ったよね〜。」などなど、
当時の楽しい思い出がどんどん出てきました。
お互い同じ場所に住んでいても、
見ていたり、今覚えている事が結構違ってて、
懐かしいながらも新たな発見があったりして。
歳が違う姉は姉の目線でその土地を見て、
まだ幼かった頃の自分は幼い視線でその土地を見ていたのだなぁと、
今更この歳になって再確認してみたり。
Googleストリートビューのおかげで寂しくなったり、
ほっこりとした気持ちになったり。
テクノロジーの発達によりプライバシーやセキュリティの問題も出てきてますが、
なんでもかんでもダメと言ってしまう前に、
便利で楽しい部分だけ使っていければ、
それはそれで良いのではなどとお気楽に考えてしまいました。。
尚、思い出と記憶の違いについてといえば、
森博嗣「すべてがFになる」の中での犀川と萌絵のやりとりが有名です。(多分)